20131006

東京国際消防防災展2013

2013年10月。東京国際消防防災展。
東京ビッグサイトです。


ウェブサイトができていたときからの感想ですが、とにかくアイコンが可愛い。
しかもメインがポンパーというのは素晴らしいじゃありませんか。
文字がはしご車の梯子部分になって上部から水が出ているのもありました。


内部は撮影禁止だったので、以下前半は映像を想像しながらお読みくださいm(__)m




先ずは設備関係を中心に製造各社さまのブースをまわります。
この日は土曜日だったので、子どもも多く、業者ではない私も紛れ込んで説明を聞くことができました。

その中で驚いたこと、興味深かったことをご報告いたします。
訪問順にご報告。

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立売堀製作所さま。
なんとびっくり、蛍光送水口と蓄光送水口。
送水口の上部が特別な着色料で塗装されていて夜になると光るそうです。
表示灯があるのでは?と思いましたが確かにきちんと設置していないものもあるのは事実。
少しでもわかりやすくなるのはいいことです。
こちらでは、屋内消火栓のランプについてもお話を聞かせていただきました。
屋内消火栓のランプといえば少しでっぱりがあるあの美しい紅の灯が印象的ですが、病院で点滴がぶつかるなどの事故が起きているそうです。
それで開発されたのがLED電球内臓の平面ランプ。
屋内消火栓は、いや、屋内消火栓も、どんどんスマートになっていってしまうのですね。
因みに立売堀製作所様の方々はあの送水口にもついているI.Sのロゴをピンバッジとしてスーツにつけていらっしゃいました。ほしい・・・。




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ニッタン株式会社さま。
火災以外でスプリンクラーの配管やヘッドが損傷しても水がびゅーーーーーーっと出ないようになっているシステムの開発。
ヘッドは熱を感知して、乾式の場合は手動で散水しますが、地震などで破損した場合、水が無駄に出続けることになってしまいます。そしてそういった緊急事態では水をすぐに止めに行くこともできません。しかし、このシステムなら防火水槽に水が残ります。
残った水は、飲用にはできなくとも生活用水として使えます。
震災などの場合には、とても大切な大切な水になるということです。
実際、東北大震災の折もこのシステムが働き、現地の方々から感謝の言葉を頂いたとか。
システムの概要はここには記しませんが、素人の私にもきわめてわかりやすい説明で、模型を使いながら教えてくださいました。ありがとうございます。
ここでは「さわれない水」にもチャレンジ。
開発者さまたちの情熱と優しさに感動のブースでした。
恐れ多くも「送水口倶楽部」の名刺を渡してきてしまいました。




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横井製作所さま。
泣く子も黙るホースの一大メーカーさまです。
もちろん送水口もつくっていらっしゃいます。
実はかつて私の旧サイトを見て会社ホームページに「設置後の製品」のページをつくってくださったという死んでも足を向けて寝ることができない製作所さまです。
今回はホースメインの展示だったので送水口についてのお話はあまりしませんでした。
代わりにホースのお話をたくさん聞くことができました。
ホースのロス素材で作ったカバンも販売していましたが・・・うむむ、かなり高価です。でもでもホースと言われなくてもおしゃれでほしくなるデザインになっていました。





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北浦製作所さま。
今回は小水量でも高い消火性能、かつ水損の少ない消火システムの展示をしていらっしゃいました。送水口についていくつかお伺いしたいことがありましたが、今回はちょっと方向が違うなあと思って拝見するだけにとどめました。



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消防といえばMORITA、のモリタグループさま。
総合パンフの裏表紙も飾る(モリタのパンフかと思った)パワーです。
屋内から屋外まで、広大なスペースでの展示。
消防車総動員で実演もたくさんあり、大賑わいです。
雨の中でしたが、泡消火の時にはみんな大興奮。


あ、ここからは屋外展示で撮影OKです。



以下はお仕事で行けなかった某宇都宮の某サンシャインホテルの広報担当の方に捧げます。





一番上の写真は梯子上部から放水できる梯子車。
右側は梯子中央を配管がまっすぐ通っています。高いです。
左側は配管も曲がるようになっている優れもの。これはかなり驚きました。梯子業界では当たり前なのでしょうか。
仰角のみでなく、伏角にも梯子を届けることができる消防車も開発されています。
さまざまな災害で活躍できそうです。

余談ですが、今回モリタの防災展特別グッズがたくさん販売されていたのですが、後で・・と思っているうちに買い忘れてしまいました。伏角不覚です・・・。



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さて。

さて。

とうとうここへ来ました。
NIKKI。
日本機械工業さま、です。

日本機械工業さまといえばこのマーク。
「なんでMとK?」と聞いてきた家族に対して
「日本と機械でNとKだよ~~~Mに見えるけどそういうデザインなんだよ~~」と自慢げに言った私でしたがとんでもない。




MとKでした。




Mとは大正時代に開発した「町野式消防管用継(接)手」のM。
そう、あのマチノです。

そして・・恥ずかしながら今回初めて知りましたが、
なんと、もともと日本機械工業さまは、
あの「片倉製糸」の子会社だったということなのです!!!!!
(創業当時の社名はジョイント商会)

ということで
Kは片倉のKだそうです。

「送水口の製造をどうしてやめてしまったのですか!?」という理不尽な訴えをする不審な見学者に事業の説明から始まり、このマークの由来まで丁寧に教えてくださいました宮澤さま。
本当にありがとうございました。

消防車の展示もありましたが、私が興味を惹かれたのはこちら。
海水を消火用水として使う装置です。
数百メートルも離れた場所から取水することができるというものすごい性能。
開発には川崎市も関わったとのこと。本当の意味で地域の安全と発展に貢献する企業姿勢に心打たれます。
他にもコンビナート火災用の消火システム、多種多様な消防車の展示もありました。ここだけで数時間いられるほどです。




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東京消防庁さま。

路上の地下消火栓から取水して放水、という一連の流れを実演させてくださいます。(お子様に)


こちらは地下消火栓の模型。
マンホールの上部構造(?)も一緒に展示。マニアに優しい展示かと。 



手順としては、この接続口に先ずホースをつなぎます。
接続口に至る配管は上水道と繋がっているので圧がかかっている状態です。
次に右側の弁をそれ用の器具で開栓します。
そこで初めて水がびゅうっと出てきます。



これが地下式消火栓用の蓋。


実際に放水に使ったのは移動式地下式消火栓、地上用。(ふくざつ)
コンパクトなタイプですね。新品です。


お子様に紛れて写真を撮る私。


ホースは横井さま。


防火用水用の蓋の展示もありました。
これは新製品で、今少しずつ設置が始まっているとのこと。
ですから現時点ではレア蓋と言えます(?)。


いわゆる親子蓋というものですね。


お子様でも手で開けられるよ!ということで子蓋をあけ、中にあるもう一枚の蓋を引っ張ります。
いざという時には一般の人も使えるようにするためだそうです。
 この蓋が設置されている場所のそばには取扱い説明を書いたポスターを貼っているとか。それってもしかしてサザエさんの・・・?と思いましたが聞けずじまい。そちらは蓋界隈の方々にお任せすることに致しましょう。


蓋の裏にはたしかに製作所とナンバーがあります。


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他にも楽しくためになる展示は盛りだくさんでしたが、とりあえずここまで。
ビッグサイト周辺の消防設備もいくつか撮影しましたが、それはまた次の機会に・・・。



業者でも消防団・消防署関係者でもないのにとてもわかりやすく説明をして頂いた企業の方々、消防庁の方々に感謝いたします。本当にありがとうございました。

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