20160605

長崎オールド送水口と急傾斜暗渠の旅 その1長崎県庁編①


長崎です。今年(2016年)のGWに行って参りました。
どう考えても長くなりますので淡々と貼っていくことに致します。

ではでは。


先ずは長崎県庁へ。今回のお目当ての一つ。
この文字だけで心臓が爆発しそうになりました。

で、こちらです。 

村上オールド扇タイプ。長崎県素晴らしい。 長崎県偉い。

サイアミーズとコネクションの間にある「村上製作所見分けポイント」の一つ、「奇跡のピリオド」も見られます!


因みに、私の思う露出型の一番かっこいい角度。
(片方の蓋を正面に、もう一つの接続口を横から見えるように)

後述しますが、これは鎖どめが中央にあるがゆえに鎖が平面上に存在することになります。
よって、その後の村上送水口に見られる3Dの「たゆん感」はありません。CECタイプ。







上から見ると、弁がフラップ式であることがわかります。初期の村上送水口特有の露出蝶番。

鋳型を採り出しやすいよう、切り口が台形になるようにデザインされた文字。
文字と飾り板一体成型。 村上クオリティ。

悠久の時を経た送水口だけがもつ、緑青の川筋。 
本体の裏側に描かれる、送水口ファンしか見ることのできない(というか見ない)壮大な景色。


ダボのごつごつ感もいい。周囲のみ平坦になっています。 





蝶番部のアップ。
村上製作所現社長村上氏はこのように露出してしまうのは「スマートではない」ため、極力見えないように設計を工夫してきたとのことですが、私としては、この頃の無骨感もたまりません。
それにしても、送水口に注ぎ込まれる美学と技術。その積み重ねが今に繋がっている。
送水口の歴史を辿る楽しさがここにあるような気が致します。 

送水口と県庁舎入口。 


Wikiによれば、着工1951年、竣工1953年ということです。
御年60歳を優に超えるこの送水口。
今見ているこの景色、昔はどうだったのでしょうか。 





こんなに麗しい送水口ですが、実は長崎県は新庁舎の建設を進めています。
この送水口がどうなるのか・・とても心配です。
なお、この扇形の飾り板は、現存が今のところ(2016年5月現在)4つしか、私は知りません。
そういう意味でもとても貴重な送水口。是非新庁舎に、或いは長崎県の歴史博物館などに展示してほしいものです。

蛇足ですが、長崎県がこのデザインを採用したのは、出島の形だったからではと私は思っているのですが、未だ誰にも賛同してもらえておりません。ううむ・・・・。



淡々と、と言いつつ一か所しか紹介できませんでした。不思議です。
しかも次回は「四つの扇形プレート送水口の比較!」です。
全く進みませんが、乞うご期待、なのです。